売上や利益は経営の結果を示しますが、それだけでは、将来の成果を支える仕事が進んでいるかを判断しにくいことがあります。
バランススコアカードは、財務、顧客、内部プロセス、学習と成長といった視点から、戦略上の目標と指標を関連づける方法です。
Robert KaplanとDavid Nortonが提唱しました。

目標どうしのつながりを考える

仮に、保守サービスが継続契約を増やす戦略を取るとします。
契約更新率だけを目標にするのではなく、顧客が継続する理由と、それを支える仕事を考えます。
故障からの復旧を早めるには、部品の供給や担当者の技能を整える必要があるかもしれません。

財務の結果、顧客に起きる変化、仕事の改善、能力の整備を結びつけると、なぜその活動へ投資するかを説明できます。
ただし、その因果関係は戦略上の仮説です。
研修を増やせば必ず契約が増える、と決めつけず、実際の変化を確かめます。

指標の数より戦略との対応

各視点に同じ数の指標を置くこと自体が目的ではありません。
目標、測定方法、目標値、取り組みを対応させ、どの変化を誰が扱うかを明確にします。
実施した活動を数える指標と、顧客や事業の結果を測る指標も区別します。

保守の例なら、研修の受講件数に加え、必要な作業を実行できるか、復旧までの時間が変わったかを調べます。
結果が変わらない場合は、技能以外の待ち時間や、部品の欠品などを確認します。

見直しのための使い方

定期的に指標を並べるだけでなく、想定したつながりが成り立っているかを話し合います。
取り組みを進めても顧客の変化が起きないなら、戦略や指標の選び方を見直す材料になります。
指標が良く見える活動だけへ誘導しないよう、測れない事情も共有します。

業績測定システムに組み込む場合は、報告のための集計と、戦略を変える対話をつなげます。
一つひとつの指標の設計は指標も参照してください。

参考資料