施策を増やす前に、どの顧客へ、どの便益を、どの方法で届けるかを選ぶ必要があります。
マーケティング戦略は、市場と顧客、競争、自社の能力を踏まえ、選ばれるための方針と資源の使い方を定めるものです。
広告の出稿計画だけに限定せず、対象、提供内容、価格、経路へ関わる判断を含めます。

対象と選ばれる理由を選ぶ

たとえば、勤怠サービスを提供する会社が、すべての中小企業へ販売しようとしているとします。
交代勤務の店舗と、固定勤務の事務所では、困る作業と購入の条件が違います。
まず、どちらの問題に自社の能力を使うかを選びます。
次に、現在の表計算や既存サービスと比べて、切り替える理由を具体化します。

米国中小企業庁のマーケティング計画のガイドも、対象市場、競争上の違い、販売の方法と行動を結びつけています。
戦略上の選択と、その実行のための施策を分けると、施策の失敗だけで対象まで変えるのかを検討しやすくなります。
売れなかった原因が、便益の不足か、伝わり方か、到達経路かを調べます。

方針を実行条件へ落とす

店舗を対象にするなら、現場での初期設定、シフトの扱い、導入時の支援が必要かもしれません。
低価格で自力導入する案と、支援込みで提供する案では、販売経路と費用も違います。
必要な製品と支援を、同じ計画で比較します。
対象顧客へ届く予算と人員を確保できるかも確かめます。

施策には、何を変えるかと、どの行動を測るかを結びつけます。
資料を読んでもらう段階、商談、契約、利用開始では、指標が異なります。
契約件数だけでなく、適切な顧客が便益を得て継続できたかまで追います。
対象外の顧客を多く集める施策は、短期の問合せが増えても事業へ役立たない場合があります。

仮説と見直しの条件

市場の大きさや購入理由には、未確認の前提が残る場合があります。
何が実績で、何を次の試行で確かめるかを示します。
価格を示した有料試行や、失注理由の聞き取りから、対象と便益を更新できます。
想定と違う結果を、宣伝不足だけで説明しないようにします。

何に取り組まないかも、資源配分の条件として共有します。
新しい機会が出た場合は、当初の対象との関係と、必要な能力を比較します。
候補を分ける市場セグメンテーション、対象を選ぶ標的市場、実行の整合はマーケティングミックスを参照してください。

参考資料