取引した人が得る便益や支払う費用と、周囲の人が受ける影響は一致しないことがあります。
外部性は、取引や活動による第三者への影響が、その取引の価格に十分反映されていない状態を扱う概念です。
IMF掲載の経済解説は、私的な費用や便益と、社会全体の費用や便益の違いを説明しています。

受益者と負担者を分ける

仮の例として、夜間配送を利用する店が、日中の受取作業を減らせるとします。
店と配送会社の契約では採算が合っても、周囲の住民が騒音を負担するなら、その影響は両者の取引だけでは捉えきれません。
一方、企業が公開した研究成果を他社が活用することで、研究費を支払っていない人にも便益が広がる場合があります。
外部性には負の影響と正の影響があります。

影響を整理するときは、誰が、どの経路で、いつ影響を受けるかを記します。
売上が増えたという事実だけでは、周囲の負担が減ったとはわかりません。
逆に、第三者に何か変化があればすべて同じ外部性とせず、市場での価格変化を介する影響などと区別して考えます。
概念の範囲を明らかにすると、何を測るかを選びやすくなります。

製品と事業の評価に含める

配送の例なら、音の発生条件、回数、経路、荷下ろし方法を調べます。
時間をずらす、車両や荷台を変える、荷下ろし場所を変える方法では、負担の移り方が違います。
対策後も、別の地域や時間帯へ影響を押し出していないかを確認します。

対応には、設計の変更、当事者間の取り決め、公的な制度など、異なる方法があります。
税や規制の適用は地域と制度によって異なるため、一般的な経済概念と具体的な義務を分けます。
製品の企画では、法律上の条件を確認することと、取引に表れない影響を把握することの両方が必要です。

外部性を金額に置き換える場合には、対象の範囲、推定方法、測れていない影響を示します。
費用の数字が得られなくても、影響が存在しないとは判断できません。
事業の利益と第三者への影響を別々に記録することで、どの条件を改善するかを議論できます。

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