製造容易性(Manufacturability)は、要求する品質の製品を、想定する工程や設備で、安定して効率よく作れる度合いです。
図面どおりのものを一度作れたことだけでは、製造容易性が高いとは判断できません。
生産量、材料、加工方法、作業者、検査などの条件に左右される特性です。

製品と製造方法の組み合わせで評価する

仮に、複雑な内部流路を持つ部品を設計するとします。
切削加工では工具が届きにくくても、別の製法なら作れる可能性があります。
ただし、別の製法では、表面の状態、寸法のばらつき、後処理、検査方法など、新たな条件を確認する必要があります。
「複雑だから作れない」「新しい製法なら自由に作れる」と、形状だけで結論を出さないようにします。

NISTの付加製造の設計ルールに関する研究も、製法や実装の違いで製造物の特性が変わり、工程の能力と制約を設計時に考慮する必要があるとしています。
これは付加製造を対象にした研究ですが、製品と工程を切り離さずに評価する際の例になります。

作業と品質のばらつきを調べる

評価では、材料の入手から加工、組立、検査までをたどります。
加工できることに加え、取り付けや位置決めがしやすいか、重要な寸法を測れるか、手直しがどれほど必要かを確認します。
寸法の公差を狭くすれば性能を守れる場合もありますが、加工や検査の費用が増える可能性があります。
機能上必要な範囲と、工程が安定して実現できる範囲を合わせて検討します。

試作では、熟練者が調整して問題を隠してしまう場合があります。
通常の材料、設備、手順に近い条件で試し、作業時間、不良や再加工、歩留まりなどを確認します。
一台の試作と月間数千台の生産では適切な方式も変わるため、数量の前提を明記します。
部品単価の安さだけでなく、設備や治具、検査、変更への対応まで比較すると、作りやすさと総費用の関係を判断できます。

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