開発が遅いとき、新しい案件をさらに始めると、同じ人や設備へ仕事が集中する場合があります。
パイプライン管理(Pipeline management)は、製品案件の流れを、戦略、案件の優先順位、部門の能力と結びつけて調整する活動です。
一覧へ進捗を記録するだけでなく、始める量と使える資源を合わせます。

詰まりの場所を特定する

たとえば、試作品の設計は次々に完了するのに、評価の待ちが増えているとします。
評価設備の不足なのか、試験条件の準備が遅いのか、同じ専門家の確認へ集中しているのかを調べます。
待っている案件へさらに人を付けても、制約が設備なら、すぐには完成が増えません。
どの条件を変えれば流れが変わるかを確認します。

開始する案件を選ぶ

候補が基準を満たしても、実行能力が空くまで開始を待つ判断があります。
評価の例なら、優先度の高い案件へ必要な設備を先に割り当て、ほかの案件の着手順を調整します。
すべてを少しずつ進めると、引き継ぎや切り替えが増え、完成までの時間が延びる場合があります。
保留する案件には、再判断の条件と時点を示します。

戦略の変化を反映する

案件が進む間に、顧客の条件や組織の方針が変わることがあります。
既存案件も比較の対象へ戻し、次の資源を使う価値を検討します。
中止、範囲の縮小、統合で能力が戻るなら、他案件への影響も含めて決めます。
担当者の予定だけを変えて、必要な承認や技能の配分を変えなければ、流れは改善しません。

管理のための指標

段階ごとの件数、滞留、完了までの時間、資源の負荷などを、判断の材料として見ます。
処理件数だけを増やすと、価値の低い案件を先に通してしまう可能性があります。
成果と戦略への適合も合わせて確認します。
製品パイプラインは対象となる流れ、キャパシティ計画は引き受ける能力、製品開発ポートフォリオは案件全体の構成を考えるために使います。

参考資料