新しい顧客が急増する時期を過ぎると、買い替えや継続利用、競合との違いが重要になる場合があります。
成熟期(Maturity stage)は、製品ライフサイクルで、市場の普及が進み、売上の伸びが鈍化する段階です。
製品の品質が完成し、改善が不要になったという意味ではありません。

伸びが鈍る理由を調べる

たとえば、事務所向けの機器で、新規購入が減り、更新の受注が中心になったとします。
市場全体の需要、自社の顧客数、競合への乗り換え、価格の変化を分けて確認します。
自社の不具合で売上が止まっただけなら、市場全体を成熟期と判断する根拠にはなりません。
製品分野と個別機種のどちらを見ているかも明確にします。

既存顧客へ残る価値

保守の速さ、操作の負担、消耗品の費用など、顧客が継続する条件を調べます。
事務所の機器なら、購入価格だけでなく、故障時の停止時間や更新の手間が選択へ影響するかもしれません。
単に値下げする前に、顧客の仕事へ残る問題を確かめます。
改良の効果と、製品群を複雑にする負担を合わせて比較します。

効率と次の機会への投資

製造や提供の効率を改善しながら、新しい用途や提供方法も検討します。
ただし、別市場での需要があることは、既存製品の評判だけでは証明できません。
対象顧客と条件を改めて調べ、小さく試します。
現在の収益を支える活動と将来の探索を、製品開発ポートフォリオで比較します。

段階を固定的に扱わない

成熟期という名称だけで、投資を止める、価格を下げるといった処方は決まりません。
需要、競合、提供費用、顧客への約束を見て、継続、改良、新用途、撤退の選択を検討します。
売上が減った場合も、季節性や一時的な供給不足を、持続した衰退期と混同しないようにします。
導入から廃止までの情報と変更の管理は製品ライフサイクル管理で扱い、市場段階の分類とは対象を区別します。

参考資料