「品質を確かめた」という説明では、何を、どんな根拠で確認したのかが伝わりません。
品質保証は、品質に関する要求を満たせるという信頼を与えるために、計画し、体系的に行う活動です。
コンプライアンスは、適用される規則や要求へ適合することを扱います。
両者には関係がありますが、同じ意味ではありません。

要求と証拠を対応させる

仮に、温度を記録する業務機器を提供するとします。
測定の精度、記録の保持、操作できる人の範囲などについて、何を満たすかを定めます。
設計の検討、試験、製造工程の確認、変更の記録によって、その要求を継続して満たせるかを説明します。

試験に合格したという結果だけでなく、試験した版、条件、方法、判定基準も必要です。
製品や手順を変更した際には、以前の証拠をそのまま使えるか、どこを再確認するかを判断します。

適合する対象を区別する

顧客との契約、社内のルール、任意の規格、適用される法規制では、要求の根拠と範囲が違います。
対象製品、提供地域、用途に応じて、どの要求が適用されるかを確認します。
一つの規格への適合を、あらゆる用途や地域への適合と受け取らないようにします。

また、求められた規則を守っていても、顧客が使いやすいとは限りません。
利用目的に合うかという品質の確認と、特定の要求への適合確認を対応づけて進めます。

組織で続けるための仕組み

品質保証を検査部門だけの仕事にすると、設計や提供方法で生じた問題を後から処理することになります。
要求を決める人、実現する人、確認する人、変更を承認する人の責任を共有します。
問題を見つけたら、個別の修正と、同じ問題が起きる条件の改善を分けて扱います。

品質管理の仕様と手順は、日々の判定を再現できる形にする道具です。
ISO 9000シリーズは、こうした品質マネジメントの仕組みを考えるための規格群です。

参考資料