年齢や所得が似ていても、製品に求める理由や選ぶ条件が異なることがあります。
サイコグラフィックは、価値観、関心、態度、生活様式など、顧客の心理や暮らし方に関する属性です。
BDCの市場分類の説明でも、人口統計や行動の属性と分けています。
観察した行動の理由を考える材料にしますが、内面を直接読める指標ではありません。

属性と行動を結びつける

たとえば、同じ価格帯の旅行でも、予定を細かく決めたい人と、現地で自由に選びたい人では、予約サービスに求める条件が変わります。
前者には移動と予約の確定が便益となり、後者には変更の容易さが役立つかもしれません。
ただし、本人が「自由が好き」と答えたことから、必ず変更可能なプランを買うとは判断できません。
直近の旅行で、何を決め、何を変え、いくら払ったかも確認します。

質問する価値観は、製品の判断に関係するものへ絞ります。
一般的な性格の分類を大量に集めても、料金や操作の選択へ結びつかない場合があります。
目的と、違いを確かめたい行動を先に置きます。
質問の意味が参加者間で一致するかも、事前に試します。

自己申告の限界

人は、自分が望ましいと考える姿を答える可能性があります。
環境に配慮したいという発言と、価格差がある商品の購入は、同じ証拠ではありません。
発言を否定するのではなく、行動を左右する費用と状況を調べます。
価値観があっても、購入する余裕や機会がない場合があります。

旅行の例なら、家族旅行と一人旅で、同じ人の優先順位が変わるかもしれません。
一度の回答で固定した人物分類を作らず、どの状況について聞いたかを残します。
市場の分類として使うなら、その違いが製品と販売の判断を変えるかを検証します。

不要な人物設定を増やさない

価値観や関心をペルソナへ載せる場合も、調査の根拠を付けます。
架空の趣味を加えたことから機能を推測すると、対象像の精度を落とします。
人数の少ない調査で見つけた類型は、その範囲の仮説として扱います。
市場全体の構成比を示すには、別の標本設計が必要です。

人口の記述はデモグラフィック、顧客群を分ける活動は市場セグメンテーション、利用者像の整理はペルソナを参照してください。

参考資料