試作品が動いても、顧客が注文し、受け取り、困ったときに支援を得られる状態には、まだ準備が必要です。
新製品導入(NPI)は、新製品を市場で提供し始めるための活動です。
PDMAの用語集は、発売と事業化を中心に位置づけています。

提供の流れを通して確かめる

仮の例として、店舗向けのラベル印刷機を発売するとします。
製造だけでなく、消耗品の補充、接続設定、注文受付、配送、故障対応を準備する必要があります。
展示会で印刷できたことと、顧客の店で毎日使えることは、別の確認です。
受注から初回利用までを試し、どこで顧客や担当者の作業が止まるかを調べます。

販売部門には、対象顧客、対応できる用途、提供条件、確認が必要な要求を共有します。
説明資料が設計より先行して、未確認の性能を約束していないかも確認します。
製造や物流には、数量の見込みに加えて、需要が上下したときの対応を決めます。
初期の品質情報を誰が集め、設計や手順へ戻すかを明らかにします。

発売の範囲を選ぶ

地域や対象店舗を限定して導入すると、問い合わせと故障への対応量を把握しながら提供を広げられます。
一方、限定導入で得た結果が、大量販売でも同じとは限りません。
個別の設定支援で解決した問題を、そのまま標準の運用が成立した証拠にしないようにします。
どの支援を全顧客に提供し、どれを製品の改善で減らすかを整理します。

発売を判断する際には、品質の条件、供給、販売、支援の準備を確認し、未解決の事項がどこへ影響するかを示します。
発売日が決まっていることだけを理由に、提供できる範囲を広く表現しないようにします。
対象や機能を絞る判断も、約束と実態をそろえる方法です。

導入後は売上に加え、初回設定の成功、稼働、返品、問い合わせ、継続購入を追います。
計画と違う結果には、需要の見込み、製品の使い方、提供側の能力のどれが関係するかを調べます。
発売を開発の終点とせず、実際の利用から製品と運用を更新する機会を残します。

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