アンケートで「説明を信頼できる」「約束が守られる」「安心して相談できる」といった回答が一緒に変化することがあります。
因子分析は、観測した複数の変数の共通した変動を、直接は観測していない少数の因子によって説明する統計モデルです。
変数の共通部分と、それぞれに固有の変動を分けて考えます。

因子の解釈と質問項目

仮に、業務サービスの評価項目を整理するとします。
複数の項目が同じ因子と強く関係しているなら、その内容を読み、「信頼に関する評価」などの解釈を検討できます。
因子と各項目の関係を示す値を、因子負荷量と呼びます。

因子名は、回答者の中に実在する原因を発見して自動的に付くものではありません。
質問の表現が似ていたために、回答が一緒に動いている可能性もあります。
項目の内容、調査の条件、別のデータでの再現性を合わせて検討します。

因子の数と回転

因子の数を増やすと関係を説明しやすくなる一方、結果が複雑になり、特定のデータだけに合わせる可能性があります。
適合の程度と解釈のしやすさを確認し、複数の候補を比較します。
一つの基準だけで数を機械的に決めないようにします。

解釈を助けるために因子を回転する方法もあります。
因子どうしが無相関という条件を置くか、相関を認めるかで、選ぶ方法が変わります。
使った方法と、その前提を結果に添えます。

製品開発での使いどころ

多数の評価項目を整理し、今後の調査で確かめる構造の仮説を作る用途があります。
「信頼」という因子を得たとしても、どの機能を変えれば信頼が上がるかまでは、その分析だけでは決まりません。
具体的な利用場面を調べ、改善案を別に検証する必要があります。

主成分分析は、主に観測値のばらつきを少数の成分へ要約します。
共通因子と項目ごとの誤差をモデル化する因子分析とは、同じ出力が得られる方法として扱いません。
質問への回答を収集する段階の設計は、定量的市場調査にも関係します。

参考資料