環境配慮設計(Design for the Environment、DFE)は、製品の設計と開発に、環境への影響を減らすための条件を組み込むことです。
原材料の調達、生産、輸送、利用、回収や処分までを対象にします。
米国EPAのライフサイクル設計ガイドも、ある段階の改善によって、別の段階へ影響を移してしまわないように、製品全体を捉えています。

改善する対象を測れる形にする

仮に、携帯型の検査機器の筐体を軽くするとします。
運搬時の負担や材料の使用量を減らせる一方、壊れやすくなり、交換が増える可能性もあります。
材料の重さだけで環境負荷が減ったとは判断せず、使用期間や修理、交換までを比べます。
同じ回数の検査を行うなど、比較するサービスの量と条件もそろえます。

設計目標は、「環境にやさしい」では判断できません。
対象期間の電力使用、材料、排出、廃棄など、何を減らしたいかを具体化します。
すべての影響を同じ単位へまとめられるとは限らないため、指標ごとの改善と悪化を示します。
データが不足する部分は、仮定を変えたときに案の順位が変わるかを調べます。

製品と回収の仕組みをつなぐ

長く使える構造、交換部品へのアクセス、分解しやすい接続、素材の識別などが設計案になります。
ただし、分解できることと、実際に回収して再利用できることは別の条件です。
回収経路、選別、再利用先なども確認します。
リサイクルしやすくしても、利用中の大きなエネルギー消費を解消できるとは限りません。

設計案を比較するときは、品質、安全、費用、提供できる機能との関係も確認します。
一つの材料を避けた結果、使用量や故障が増える場合もあります。
環境配慮設計は、特定の材料や方式を一律に推奨する規則ではありません。
また、米国EPAにも同名のプログラムがありますが、一般の設計アプローチを採用したことだけで、認証や表示の条件を満たすわけではありません。
EPAの沿革と、設計上の検討を分けて扱います。

関連する記事:ライフサイクルアセスメント、リサイクル性設計、循環型経済。