TOC合意形成のステップ
エリヤフ・ゴールドラットの提唱するTOC思考プロセスでは、変化に対する抵抗には複数の段階があるとされている。当初は6段階とされていたが、その後の改良で9段階とされることもある。
TOCでは「何を」「何に」「どうやって」の3つに分けて考えることが求められる。それぞれの段階に3つの抵抗が存在するとすれば、合計9つの段階で考えたほうがわかりやすい。そして、それらをうまく扱えば、合意形成まで至ることができる。
何を
- 問題はまったく存在しない
- 問題はそれではない
- 問題が大きすぎて扱えない
対策:
- 状況や背景を把握して伝える。
- 傾聴。観察。
- 人間関係やキーパーソンを把握する。
- システムシンキング or 因果関係図の使用。
- 本当のイシューを見つける(漏れはないか?)。
- 問題バックログを作成する(優先順位をつける)。
何に
- そのソリューションは無理である
- そのソリューションに大筋は賛成だが、反対部分もある
- そのソリューションにはマイナス面(悪影響)がある
対策:
- 魅力的なソリューションが出るように質問する
- 効果的なアイデア発想(what if…?, HMWQ)
- 衝突は当たり前。そこから新しいソリューションが生まれる。
- ありきたりなソリューションに終わらない。
- シナリオで未来を考えてみる。
どうやって
- そのやり方は無理である
- そのやり方に大筋は賛成だが、反対部分もある
- そのやり方にはマイナス面(リスク)がある
最後の砦
- なんかイヤだ(感情)
対策:
- HRTの原則
- 根回し
- 傾聴
- 行動心理学
- その人のタイプを把握する
- やらされている感があってはダメ → 自分でやっている感を作り出す